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2012年11月

2012/11/24

「いつものうるし」

あたたかいものが美味しく感じる季節。
昨夜のわが家の夕飯は、お気に入りのお椀でいただく、酒粕たっぷりの豚汁でした。

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日本人にとって馴染みのふかい、漆という素材。
でも同時になんだかとても敷居の高い、いわば「ハレ」の日のイメージがあることも否めません。

かれこれ5年ほど前、結婚して少し経ったころに手にした漆のお椀は、
滋賀県長浜市にあるギャラリーショップ【季の雲(ときのくも)】で購入したもの。


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「すぎ椀」と名付けられたこの漆器、素地には欅(けやき)が使われています。
名前の由来は、なだらかな曲線のフォルムを逆さにすると,杉の木のてっぺん部分に似ているためだとか。

ひと目みたときに、このお椀でお雑煮がたべたいとおもいました。
それから、鮮やかな色の野菜の煮物や、お蕎麦を盛っても使いやすそう...
日々の食卓で活躍できるのなら、と当時のわたしには少し背伸びをしたお買いものでしたが、
そのときに描いたイメージを裏切ることなく、いまでは我が家の食卓の定番に。

それまでの「漆=高級品」という概念が「うるし=日用品」としてしっくり来たいちばんの理由は、
この「すぎ椀」をつくっている【輪島キリモト】さんの提唱する「いつものうるし」のススメ。

じつは、このお椀を手に入れるまでに、2度ほどお店にお邪魔してじっくり吟味を繰り返していた経緯があり、
3度目の正直は、桐本さんご本人が在廊されている展覧会に伺って、お話させていただいたのちのお買いもの。

漆は、もともと素地である木の保護や堅牢性を高めるために塗られているということ。
そして毎日つかうことで油分や水分が適度に補われ、それがひいては漆のお手入れになっているということ。
もしも使っているうちにキズや欠けができてしまっても、また塗り直してつかい続けられるということ。

素材を知れば安心してつかうことができる。
そして、だから「本物」がいいなぁとお値段以上の価値を実感できる。

一生のおつきあいができる逸品とのすてきな出逢いも、お買いものの醍醐味です。




2012/11/09

沖縄のうつわ

いよいよ冬めいてきた本州を抜け出し、10年ぶりの再訪となる沖縄へいってきました。
とはいえ、今回のメインは仕事のため、前日入りした日曜日に半日弾丸ツアーを敢行。

行きの飛行機の機関誌ではちょうど沖縄特集が組まれていて、興味をそそる充実した内容。
お昼ごはんには、さっそく紹介されていた金武町の【cafeがらまんじゃく】 へ。
ここでは沖縄の食材はもとより、金武町産や自家栽培のものが使われていて、
むかしながらの沖縄の素朴なお料理をシンプルに美しい盛りつけとともに戴けます。

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めずらしい島野菜をつかったメニューと、7種類のお米を炊き上げた彩りおにぎり。
沖縄の焼きものである「やちむん」の取り合わせもとても素敵なお店でした。


民藝とよばれる、民衆がつくる工芸としての焼きものである「やちむん」。
民藝の魅力を教えてくれたのは、いつも仲よくさせていただいている友人のcocco さん。
時間の限られた今回も、彼女のおすすめで素敵なやちむんと出会うことができました。

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読谷村の北釜の創設者のひとり、興那原正守さんの作品はシックな鉄色と鮮やかなペルシャブルー。
そしてどこかアフリカやアジアを思わせる、趣のあるデザイン。

この冬は、沖縄に想いを馳せながら、この魅力的な器たちを堪能したいとおもいます。



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